ストレス社会をどう乗り切るか その解決策

現代社会

朝日新聞、2006年12月2日掲載の「サカナクン」のコラムをご覧になったことはありますか?

非常に有名なコラムで、多くの著名人やマスコミから取り上げられている記事です。サカナクンは大学で魚類学の教鞭を取っていて、よくテレビにも登場している芸能人でもあります。

このコラム記事は「いじめ」について取り上げられた記事で、大まかな内容をいうとメジナという魚が狭い水槽の中で、ある一匹を仲間外れにして攻撃を始めるそうです。いじめられたメジナを助け出してあげると、また別の一匹をいじめ始める。そうしてその一匹を助けてあげても、また次のいじめが始まる。どんなに助けても次から次へいじめがやまないそうです。

社会的閉塞感と水槽

これが広い大海原ではこのようなことがなく、狭い水槽のなかでのみ起こることだというのです。

これは一体、何を意味しているのでしょうか?

これを人間の社会に当て嵌めてみると、会社の事務所内に喩えられると思います。狭いオフィスに長時間いると非常にストレスを感じませんか?

サカナクンは狭い空間にいる生き物は、みんな閉塞感からいじめにいたるのではないか、と云います。広い海にいると起きないいじめが水槽にいるメジナには起こる。

生き物はみんな狭い空間のなかに長時間いると、ストレスを発散させるために誰かに攻撃的になる衝動が起きるのではないでしょうか?

例えば学校。1年間同じ顔ぶれの仲間と狭い教室のなかに拘束されているような形で、だんだんいじめというものが起きてくる。

あるいは狭いオフィス内に毎日、朝から晩まで仕事をしている人、工場や倉庫内で作業している人は、水槽にいるメジナに似ていませんか?

それも終わりの見えない状況。仕事を変えない限り永遠に続くように感じる長い時間。

これがオフィスから出てBBQなんかを青空のある広いところでやった時などは、狭い空間にいる人の違う一面が見えたりしませんか?

人間は多面的な性格をもっているのです。

狭い空間に閉じ込められているような状況で、終わりが無いとなると、人はいじめに走るのではないでしょうか?

これはサカナクンがいった水槽にいるメジナの社会そのものなのです。

みんな学校や職場にいて閉塞感とストレスを感じている。まして仕事には重責とかいろんな絡みの人間関係が付き纏うものです。いじられる状況が出現すると、それに呼応してしまうのもわからなくはないですよね。

ただ「いじめはいけない」といっても、そこには原理やそこに至る因果関係があるので、倫理・道徳に訴えるだけでは駄目だと思います。条件が揃えば、やっぱりどこかでいじめというものは起こるよのなのです。

こういったことをあなた自身に置き換えてみると、あなたはいじめの加害者になっても被害者になってもおかしくないのです。



あなたはこれから、この狭い水槽のなかで生きていかなくてはならないという状況に置かれることは珍しくないと思います。

最近は企業ではコンプライアンス(法令遵守)不倫は悪いじめはよくない、それに加えて倫理の押し付けのように何かを指摘してくる人が日本社会では多い。確かに、細かい日常のルールというものは、主張する側からしたら正義であり、それを退ける術を誰ももってないんですよね。指摘とか注意を受ける方は「ごもっとも」というしかない。特段、問題が起きなくても守れと言われれば守らざるを得ない。

人間がいる水槽の中にも、社会があって、そのなかで人は葛藤しながら生きている。これはストレスですよね?

密閉空間にある物が腐るように人間も腐るのです。

なまじ倫理的なものを押し付けられている社会人は、いじめでさえも禁じられることがあります。僕はいまそういうところに人はいるのだとおもいます。

そして発散されないストレスは、どこに向くのかというとSNSなどをはじめとしたネット媒体だと思います。

日本人のストレスは、いじめにではなく、ネットに向いているのが現状のような気がします。つまりいじめはよくないから、ネットの中で誹謗中傷が増える。

結局のところ、いじめがなくても他のかたちで、いじめのようなことが起こりえる。最悪なのは、それが子供とか弱いものに向く場合です。それが最も姑息なことだと思います。

ただ理屈ではないのです。

結局は、閉塞感とストレスを発散させなければならない。

人は広いところ、ストレスのない大自然のなかに泰然としていると大らかになっていく。

それを考えると、人は何かを変えなくてはならない。しかし広いところで仕事をするわけにはいかない。やっぱり現場にいて仕事をしなければいけないのが現実でしょう。

これからのストレス社会に対抗することは我慢することではないのです。

大海原にいるような状況を見つけ出すことなのです。解決策としては、人間のマインドを変えるしかないのでは。

働き方改革ではないのですが、意識して有休をこまめにとって休息をするとか、仕事の合間に外に出る時間を増やすとか、水曜日だけ昼にジョギングするとかでもいいし、マインドによってうまく密閉空間を避けるように努める。

それから普段、相当仲の悪い人間以外の人、好きでも嫌いでもない人の見方を変える努力をすることだと思います。仕事上の顔とは違う顔を持つことを知ろうとする努力です。

あんまりにも仲が悪かったりする人は後回しでいいのです。好きでも嫌いでもない人に対して、あなたのマインドを変えて接する。

大きな空間を創り出す努力がこれからのストレス社会を生きるのに必要になってくるのではないでしょうか?


タイトルとURLをコピーしました